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2024年の読書会振り返り・前編

  • kazenooka
  • 1月3日
  • 読了時間: 4分

 あけましておめでとうございます。

昨年のうちに、2024年の読書会のまとめをあげるはずだったのですが、今になってしまいました。

まずは、月一で行っている読書会の様子を5月から8月までの4か月分を一気に振り返ります!



では、5月からいってみましょう!


・『自省録』

(マルクス・アウレリウス:著 神谷美恵子:訳)


・『くり返し読みたい論語』(臼井修:著)


・『ホロコースト最年少生存者たち:100人の物語からたどるその後の生活』

(レベッカ・クリフォード:著 山田美明:訳)


・『パンダより恋が苦手な私たち』

(瀬那和章:著)


・『ポップアップ・デザイナー入門』

(キース フィンチ:著 五十嵐友子:訳)


・『実物で学ぶ仕掛け絵本の基礎知識』

(デビッドA.カーター、ジェームズダイアズ:著 岡松きぬ子:訳)


5月は、それぞれの関心を寄せる内容の本の紹介が多かったようです。年度も始まったばかりということもあり、今年取り組みたいことや、チャレンジしてみようとする意気込みが感じられます。ホロコーストの影響を受けた方の後追い調査は、戦争の多い今の時代にこそ必要な本だなと感じます。争いの中で幸せになる人はいないことをもう一度歴史を振り返って見つめたいですね。



続きまして、6月です!


・『まとまらない人:坂口恭平が語る坂口恭平』(坂口恭平:著)


・『生きのびるための事務』(坂口恭平:著


・『不安と緊張に悩む人のための心の講和と全治の道‐森田療法家・宇佐晋一の思い‐』(宇佐晋一:著)


・『贈与論』(マルセル・モース:著)


・『佐野弁ばんざい』(森下喜一:著)



6月は、結構バラエティーに富みました。

贈与論は、マルクスの資本論を読んで、人が物を交換する(やり取りする)原理はどこから来ているのか?という疑問から読んでみました。何かを贈るということは、贈る物だけでなく、思った以上に様々なものをやり取りしていることに興味を惹かれました。そして、贈り物を受け取ること、お返しをすることにも文化によって様々な意味づけがされていることに驚きました。

佐野弁ばんざいは、もうあまり聞くことのなくなった方言から、自分の住んでいる地域の文化を見つめることになったという声もありました。

6月は、何かと物事のスピードが早い現代で、周りのスピードに焦るのではなく、自分なりに生きていける方法を見つめ返すような時期だったかも知れません。何かを追い求めるのではなく、必要なものはすでに自分の中に備わっているのかも知れません。




さあ、7月ですよ!


・『メモランダム 古橋悌二』(ダムタイプ:編集)


・『暇と退屈の倫理学』(国分巧一郎:著)


・『堕落論』(坂口安吾:著)


・『1手詰めハンドブック』(浦野真彦:著)


・『ひとり暮らし』(谷川俊太郎:著)


・『アメリカジャーナリズム報告』(立花隆:著)


・『謙信越山』(乃至政彦:著)


7月は、将棋ブームが巻き起こったこともあり、1手詰めハンドブックが紹介されていますね。今回は、結構有名な方が紹介されています。

その中で、初めて知ったのがダムタイプという世界的に活躍するマルチメディア・パフォーマンス・アーティスト集団の中心メンバーだった、古橋悌二さんについて書かれた本です。HIVにより35歳で夭折した彼の遺した言葉が綴られており、80年代から90年代にかけて、揺れ動いていた時代と率直に向き合っていた若者の姿が印象的な本とのことでした。

アメリカジャーナリズム報告は、アメリカの新聞でウォーターゲート事件を暴いた記者などへのインタビューから、日米のジャーナリズムの違いについて書かれた本です。この本を書いた立花隆は、膨大なデータから田中角栄研究を書き、当時の内閣総辞職のきっかけを作った人でもあります。




前半戦の最後、暑かった8月です!


・『異世界の歩き方ムー』(地球の歩き方)


・『ブッタの論理学五つの難問』

(石飛道子:著)


・『自分の薬をつくる』(坂口恭平:著)


・『その日暮らし』(坂口恭平:著)


・『天才の栄光と挫折』(藤原正彦:著)


・『20の古典で読み解く世界史』

(木村凌二:著)


・『夜のピクニック』(恩田陸:著)


8月は、とにかく暑かったですね!

そして、今年は坂口恭平さんの本が一番紹介されています。"あんな風には生きられないけど、ああゆうように生きられたら"そんな思いを掻き立てられるのかも知れません。コロナ禍がひと段落して、なんとなく日常が戻りつつある中で、ルーティン化してしまったものをどう捉えるかも、知恵が必要なのかも知れません。

そこで、仏教についての本の紹介もあり、四句分別で自分の思い込みをゆるくする方法を教えてもらったり、歴史から自分の生き方を考えたりするようなお話もありました。先月の(上杉)謙信越山もそうですが、歴史上の出来事や人物から学ぶことって、意外と必要な事かも知れません。世界は巡り巡って、同じことを繰り返しているだけなのかも知れないのですから。


ということで、2024年の読書会の前半戦が終了しました。

後半戦へ続く!

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