2024年の読書会振り返り・後編
- kazenooka
- 1月5日
- 読了時間: 4分
2024年の読書会、9月から12月の後半戦振り返りです。
まずは、9月から!

・『生きがいについて』(神谷美恵子:著)
・『悩む力』(姜尚中:著)
・『メランコリー』(H テレンバッハ:著 木村敏:訳)
・『北の郷物語』(中島太郎:著)
・『中国人物伝1 乱世から大帝国へ』
( 井波律子:著)
・『詩の花びら』(武者小路実篤:詩)
9月も、かなり毛色の異なる本が集まりました。中でも、詩の花びらは、埼玉にある

新しき村での販売になっていますし、北の郷物語は民俗研究家が足利北部の民俗をまとめた本になるので、足利市内の限られた場所で販売されている本になります。かなり気合の入った紹介でした。
生きがいについては、読書会が始まってから何度か紹介していただいています。神谷美恵子さんは精神科医であり、ハンセン病のケアをしながらこの本を書いています。何かしらのきっかけで、生きる意味を問われた時が、自分の内側にある"何か"に気付ける機会なのかも知れません。何かに強く焦がれるようなもの、皆さんはありますか?
続いて、10月です!

・『世界史とつなげて学ぶ中国全史』
(岡本隆司:著)
・『知の旅は終わらない 僕が3万冊を読み100冊を書いて考えてきたこと』
(立花隆:著)
・『手仕事の日本』(柳宗悦:著)

・『香君1』(上橋菜穂子:著)
・『地域×武将だからおもしろい 戦国史』
(小和田哲男:著)
10月は、久しぶりに物語が紹介されました。精霊の守り人や獣の奏者を書いている上橋菜穂子さんの最新作です。内容を書くとネタバレになるので控えますが、この方の作品は本当に面白いです。
そして、先月に引き続いて中国史の本が紹介されていました。日本の戦国史の本も紹介されていますし、この読書会は歴史好きな人が多いのも良いなと感じています。正直、中国の歴史は詳しくないのですが、文化などの類似点も多いですし、一度詳しく勉強してみてもいいのかも知れません。
まだまだ暑かった11月です。

・『北条民雄集』
(北条民雄:著 田中裕:編)
・『詩集 いのちの芽』(大江満雄:編)
・『心の力』(姜尚中:著)
・『生きる わたしたちの思い』
(谷川俊太郎 with friends)
・『存在と時間』(ハイデガー)
11月は、谷川俊太郎さんの訃報を聞いて、追悼の意も込めてこの本を紹介させて頂きました。表題作の「生きる」という詩と共に、一般の方はどんな時に生きると感じているのかをmixi(当時流行っていたSNS)で募った作品も一緒に載っています。with friendsという書き方が、谷川さんらしいなと思います。彼の詩には、なんど助けられたか分かりません。本当に、ありがとうございました。
そして、もう一つ詩集の紹介がありました。全国8つのハンセン病療養所に入所していた73名の詩を227作品編纂した、いのちの芽です。いのちの芽の左側に写っている、北条民雄もハンセン病を患いながら作品を残した人物です。当時、家族からも社会からも切り離された人たちが、生きることを綴っている作品とのことです。日本では、1996年まで隔離政策が続けられていました。普段関心を持たないと触れる機会のない事柄ですが、遠い昔の話ではないのです。
最後、12月です!

・『拳児』
(松田隆智:原作 藤原芳秀:作画)
・『戦国時代を生き抜いた佐野氏と唐沢山城』(佐野市郷土博物館企画展図録)
・『官僚生徒と公文書』(新藤宗幸:著)
・『天才の栄光と挫折』(藤原正彦:著)
・『あなたの人生、片づけます』
(谷垣美雨:著)
・『工場日記』(シモーヌ・ヴェイユ)
・『ひとりじゃなかよ』(西本喜美子:著)

・『ほんとうの考え、うその考え』
(吉本隆明:著)
2024年最後の読書会は、たくさんの本が集まりました。各々が、どんな一年を過ごしてきたかが分かるような気がします。
今年一年を通して読んできた本を紹介してくれた方、自分の好きな本を持ってきてくれた方、触発された本を持ってきてくれた方…、一年の最後に、色々と考えて持って来てくれたようです。
この読書会も、また来年も開催します。
来年も、本と良い出会いをしていきましょう!
Comments